小説家になろう
赤狐蒼狼琴奏記
はじめてのはんばーぐ。

「なーなー」

「ん?」

俺は隣で本を読んでいる麓に話しかける。
テレビというものを知った俺は毎日欠かさずに見るものがある。
それは料理番組だ。
なんか、いろいろと知っていくうちに料理とやらにはまってしまったのだ。

「これ、作ってみてもいい?」

「あー食べたいの?
 別にかまわんけど」

今、テレビでやっているのは『ハンバーグ』とかいうやつだ。
今まで麓が出してきたお肉はすべてそのまま生で食べるか、焼いてまよねーざ(?)をかけて焼いていた。
でもな、これはさすがの俺も驚いた。
なんかな。
肉をな、細切れにしてな。
んでな、まるめてな。
んでな、焼いてるねん。
すごくないか。

「麓、肉出してくれ、肉」

「えー。
 お前も狼なら狩にいけよ……」

「めんどくさい。
 いいから、出してよ。
 作るのどうせ俺なんだから」

「っはー……」

麓は呪術の呪文を唱えると、すぐに俺の目の前にお肉のパックが二つ落ちてきた。
本当に便利だな呪術ってやつは。

「私、出来上がりだけ食べるから。
 じゃああとよろしく」

そういって、麓は二階へと登って行った。
おそらく洗濯物を取り込みに行ったのだろう。
なんだかんだで麓は家事をこなしてくれる。
ありがたい存在だ。

「ふんふんふーん♪」

鼻歌を歌い、お肉をテレビで見た通りにまるめる。
まるめて、真ん中をへこませて。
あ、卵とか入れてない。
やり直し。

「ぐあああ」

くそう。
今度はきちんと全部入れたぞ。
よし。
入れた、見直しした。
で、まるめるだろ。

「できた!」

おっきいの一つ作ってみたぞ。
で、これをフライパンに入れて……焼くだけか。
簡単だなぁ、案外。

「あ、そういえばソースにはケチャップ使えとか書いてあったな。
 ケチャップ、ケチャップ」

どうでもいいが、ケチャとまよってなんかコンビに思えるの俺だけかな。
すごくそこだけ気になるんだけど。
この二つの存在を知った時、俺は瞬時にそう思ったね。
まるめたお肉をフライパンの上に乗せじっくりと焼く。
生の方が個人的に好きだが麓がなんか嫌がる。
また首輪で締めらるのとか嫌だからきちんと中まで火を通しておかないと。

「でーきたっ」

完成。
ハンバーグの上にケチャップをたっぷりかけた。
ふふふ。

「麓―できたよー!
 ごはんにしよー!」





               This story continues.

~あふたーすとーりー~

「お、うまい」

「ほんと?
 どうだーはっはっは」

「また作ってくれ」

「うい」



     

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