小説家になろう
赤狐蒼狼琴奏記
はじめてのげーむき。

「ウルバル~。
 新しいのとってきたぞ~」

「うんに?」

麓が震えながらコートから赤い何かを取り出した。
なんだこりゃ。
俺は麓が脱いだコートを掛けながら麓の差し出した赤い何かを手に取った。

「なんかゲームをするための物らしいけん持って帰ってきた。
 よー分からんけど」

「ほー……」

というか、ゲームってなんだ。
俺は麓が心を読むことを予期して疑問を投げかけた。

「知らん」

案の定麓はぷいっと俺の顔を見ないでごろんと床にねっ転がる。
ですよね。
分かったら苦労しませんわな。
俺は麓からもらった赤いゲームをするためのやつを手に持ったままどうすればいいのか考える。
詳しい形状は……うん、ただの箱って感じだな。
なんか横に線が入っているからこれもしかして開くんか。
俺はういっと、持ち上げてみる。
おお、開くね。
画面が上と下に二つ。
そしてボタンのようなものがたくさんついているのが分かる。
で、ゲームって何よ。

「分からんけんなんとかして」

麓は俺に頼ってきた。
いや、いいんだけど、俺も分からんのよ。
ゲームって何よ。

「とりあえず見てみるだけ見てみるけど……」

とりあえず開くのは分かった。
その次の段階だ。
ボタンをどうにかすればいいと思うんだよな。
多分。
俺はあちこちに点在しているボタンを一つ一つ押していく。
そのうち当たりを押したのだろう。
ゲーム機の画面が二つ同時に明るくなると不思議なロゴが現れた。
もうこれぐらいでは俺は驚かない。

「もんてんどー?」

何て読むのか分からんがとりあえずうん。
うん。
俺は上の画面をそっと触ってみる。
別に何も起きない。
下もそっと触ってみる。

「おお」

すると下の画面で触ったところになにやら変な模様が浮かび上がるではないか。
これはあれか。
なんか昔麓が持ってきたたぶれっととかいうやつと同じ類じゃなかろうか。
となると……。

「おお、麓、麓」

「んえ?」

ごろりと寝転ぶ麓の側で画面を右へ左へ動かして見せた。

「おお」

「な?」

麓も若干興味を持ったらしい。
画面を右へ左へ動かして遊んでいる。
だけど

「これだけ?
 というかゲームってこれか?」

「じゃないの?」

なんていうか……。
じゃああれか。
テレビで今人気のゲームとか言ってるやつも人間たちはこうやって画面を右へ左へ動かして遊んでるだけなのか。

「変なの……」

俺的にはつまらないと思うんだけどなぁ。
赤いゲームを机の上に置いて俺はご飯を作る支度に取り掛かることにした。





               This story continues.

     

[9]前話 [1]後書き
現在 1/1(ページ)

ポイントを入れる
感想を書く / レビューを書く

[2]しおりを挿む(ブックマーク)
ブックマーク解除

[4]小説案内ページ

[0]目次に戻る

▼小説検索サイト
小説を読む

小説家になろう
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/情報提供
出版社・メディア関係者様へ
公式ブログ/お問い合わせ

運営:HINAproject