小説家になろう
ディレイドマスカーカレイド 仮面ライダー ディケイド外伝 仮面ライダー ディレイド
track.40 ブレイドの世界
荷物を降ろしたエクリスエクスプレスがぞろり、と巨体を動かし前進を始める。
やがて、加速したエクリスエクスプレスは枕木とレールを自ら次々と撤去しながら走り去り、宙に現れた光の輪の中へと吸い込まれるように消えていった。
「……あれよりスゴいモンなんて、見たこともないなあ……」
それを見送った一真が呆然と呟いた。
「……まあ、とりあえず睦月。情報部に聞いてみてくれよ。」
「わかりました。」
言って、睦月は『ぼ~だれす』店内へ走ってゆく。
「少なくとも現時点で俺の耳には、たった今取り逃がした変なアンデッドの事以外で変な情報は来てないな。」
「そうか。」
一真の言葉に透がうなずいた。
「一真さん!」
やがて睦月がモバイルを持って戻ってくる。
「やっぱり、特に新規の情報はありません。」
「だそうだ。けどまぁ、引き続きウチの方でも気を配っておくよ。 具体的にそれはどう「異常」なんだ?」
「不明だ。」
『た と え ば こんな異常とかかぁ!?』
『ぼ~だれす』駐車場での透たちの会話に、突如嘲りの声が介入してきた。
『珍しいトコで会うなぁディレイド?』
その場にいた全員が一斉に振り向いたその先にいたのは。
黒とグレーに彩られた奇怪な悪魔のような異形だった。
モノトーンに包まれている為ぱっと見では分かり難いがそのボディスーツはディケイドのものと共通した要素が見受けられる。一真たちの与り知らぬことではあるが、つまりはディレイドとも似ていると言える。
だが胸郭と肩のアーマーはどちらとも異なっており、まるで黒い板をいくつも水平に積み重ねて彫り抜いたかのような形状の装甲となっていた。
ベルトの部分には中央に横線を並べたマークを描いた素っ気ないパネルがはめ込まれているのみ。ディケイドのベルトのようになんらかの機構が内蔵されているようには見えない。
そしてその身体の上には無数の黒い板を水平に突き刺して並べたような
貌
(
かお
)
。そのマスクの顎にあたる箇所はまるで牙を剥き出し口の端を釣り上げているかのようなモールドを描いている。
目に映る全てを嘲笑うかのように。
『こぉんなトコロでテメエ、いったいナニやってやがんだあ?』
「ディシェッド。」
そのモノトーンの異形に、透が応えるように呟いた。
ディシェッドと呼ばれた異形は、まるで馬鹿にするかのように大げさに顎をしゃくって見せた。
『はきはきしゃべれよ。ナニしてんのかって訊いてんだぜ?』
「己の使命を遂行しているところだが?」
『は!』
嘲笑の声をあげ、大げさに肩をすくめて見せるディシェッド。
『イカれてんのぁディエンドとディケイドだけかと思ったらテメエも壊れてんのかディレイド!?』
「俺には特に異常はない。現に今も『システム・ディケイド』のルーチンに従い使命を遂行中だ。」
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